(写真:ZUMA Press/アフロ)

 北朝鮮のミサイル発射が止まらない――。

 11月2日、韓国軍合同参謀本部は、北朝鮮が同日朝から夕方までにかけて、計20発以上のミサイルを発射したと発表した。具体的には、午前6時51分頃、西部の平安北道から黄海に向けて4発の短距離弾道ミサイルを発射。午前8時51分頃に東部の江原道・元山(ウォンサン)から日本海に向けて3発の短距離弾道ミサイルを発射した。

 そのうち1発は、1953年に朝鮮戦争が休戦して以降、初めてNLL(北方限界線)を越えて南側の韓国領海近くに着弾。慶尚北道・鬱陵島(ウルルンド)一帯に、空襲警報が発令された。

 続いて、午前9時12分頃、東部の咸鏡南道から日本海に向けて、西部の平安南道と黄海南道から黄海に向けて、それぞれ短距離弾道ミサイルと地対空ミサイルなどを10発以上、同時に発射した。

 さらに午後1時27分頃、日本海に向けて、100発以上の砲弾を射撃。午後4時30分にも、地対空ミサイルなどを6発、射撃した。

9月下旬から数えれば11回のミサイル発射

 翌3日も、防衛省の発表によれば、午前7時39分頃、北朝鮮西岸付近からミサイルを発射し、最高高度約2000km程度で、約750km程度飛翔し、朝鮮半島東側の日本海に落下。午前8時39分頃、北朝鮮内陸部から発射し、最高高度約50km程度で、約350km程度飛翔し、朝鮮半島東岸付近に落下。午前8時48分頃、北朝鮮内陸部から発射し、最高高度約50km程度で、約350km程度飛翔し、朝鮮半島東岸付近に落下した。

 加えて、午後9時34分頃、39分頃、42分頃に、北朝鮮内陸部から日本海に向けて、3発の弾道ミサイルを発射した。それぞれ最高高度約150km程度で、約500km程度飛翔して落下した。さらに韓国政府の発表によれば、午後11時半頃、日本海の南北緩衝地帯に向けて、80発余りの砲弾を発射した。

 北朝鮮は、9月下旬から11回も、ミサイルなどを発射している。この前例のない「狂気」を、どう見たらよいのだろうか。