マスクをしているからこその表現

 こんな嬉しい再会を果たしたときは、多少大袈裟に見えるかもしれませんが、言葉、声のトーン、顔の表情、体で喜びを表しましょう。

「◯◯ちゃんにまた会うことができて、とっても幸せ」

「先生のお元気なお姿を拝見することができて、思わず目頭が熱くなりました」

 日本人はもともと表情が乏しいとよく言われています。それが美徳とされていた時代もありますが、喜びや悲しみ、怒りなどを伝えることは大事なことです。さらに現代ではマスクをしていたり、リモート会議などが増え、相手の表情がより読み取りづらい時代になってしまいました。

 また、抽象的なことや相手の心情を読み取ることが得意とされてきた日本人ですが、今ではその力も低下しています。

 私は英語など外国語を覚える際には、たとえば「Drink」と言う言葉を覚えるには、お茶を飲みながら言うように勧めています。単語帳と睨めっこするのではなく、飲むという動作と一致させることで覚えるのです。

 少し抵抗があるかもしれませんが、オーバーアクションでやると効果が上がります。

 同じように相手に気持ちを伝える際には、喜び、悲しみ、怒りなど、自分の感情を表す言葉をたくさん知っていて、そのなかから今の自分の気持ちにピッタリの言葉を選び、それを表現するにふさわしい声のトーンで伝えます。そして表情やアクションでも表現するのです。

 そうすることではじめて相手に気持ちが伝わります。体と言葉を心情とシンクロさせることが大切なのですが、できていないことが多いのではないでしょうか?