道の広さで考えるドライブ環境のいい都区部

 保有している車を有効に活用するためには、道路事情が良いことが最も重要だ。その際のポイントは5つある。

 1つ目は、複数車線ある道路の多さで、これによって渋滞をかなり回避できる
 2つ目は、碁盤の目のように走る道路網で、事故などで塞がれた道の代替案ができる
 3つ目は、生活道路の道の広さで、大きな車でも運転しやすくなる
 4つ目は、高速道路へのアクセスの良さで、これで行動範囲が広がる
 5つ目は、信号の少なさや陸橋の多さや開かずの踏切がないと渋滞が少なくなる

 この意味で、ドライブ環境がいいのは道路幅が広いところとほぼ一致している。道路が狭いと渋滞が起きやすいからだ。

 平均道路幅は千代田区、中央区、江東区、港区の順になる。

 この結果から最も道路条件がいいのは、江東区になる。都心3区と遜色なく、上記の5つの条件をクリアしている。都心3区は道幅があるが、車の流入も多いので混雑しやすい。そんな都心3区で車を持ちたいなら、中央区の湾岸エリアとなるだろう。

 一方、外周部だから道路環境が良いわけではないので注意したい。道路面積を道路延長で割って、平均道路幅を算出するとそれがよく分かる。

 道路幅が6m台のワースト5区で説明しよう。

 練馬区は道が狭く、代替道路も少ないので、目的地までの時間を短縮する方法がなく、車よりもバイクの方が動きは取りやすい。世田谷区は大型車では曲がれないような狭い道が多く、片道1車線も多い。農地が多かった場所ほど道は狭い傾向があると見た方がいい。

 田園風景は住宅地としては良いかもしれないが、道路事情はたいてい良くないと考えてもらった方がいい。

 練馬区と同様のことが中野区と杉並区で、世田谷区と同じことが目黒区にも言える。