退任後、農作業に精を出している文在寅前大統領(写真:Lee Jae-Won/アフロ)

(羽田 真代:在韓ビジネスライター)

 韓国の前大統領、文在寅(ムン・ジェイン)氏が2022年5月9日に大統領職を退任してから早4か月が過ぎようとしている。

 退任後、文前大統領は髪の毛を黒く染めることをやめ、髭を伸ばし始めた。以前のような清潔感は感じられない。退任前の記者会見で述べた「普通の市民として生きる」を実現させようとしている。

 今、彼は畑仕事に精を出している。

 文前大統領は現役時代に「11年間、夫人と共に家庭菜園で農業をしていた」と申告して私邸地の一部を農地として購入。それをすぐに宅地に転用して土地の価値を上昇させた。彼が畑仕事を楽しんでいるその地は、いまだ国民に説明されていない疑惑の地だ。

 6月末、その畑にはそばの花がたくさん咲いたらしい。ちなみに、2022年の初収穫は韓国の食卓には欠かせないサンチュ(レタスの一種)だったそうだ。

 彼は時折りSNSを通して自身のスローライフを発信している。一方で、最近は政治的な発信も多くなった。忙しく過ごした大統領時代がもう恋しくなっているのだろうか。彼に完全隠居の考えはないようだ。

 文大統領が支持者らと交流を取り続けるのと同じように、世間もまだ彼を離そうとしない。メディアで彼の名前を見ない日が少ないからだ。

 最近は、文前大統領の嘘が報道されるようになってきた。