乗用車保有率が高い都区部ベスト3
乗用車数を夜間人口で割ると、そこに住む人の乗用車保有率が分かる。23区内で1位は断トツに千代田区で3位までは都心3区(千代田区、港区、中央区)で、5位は渋谷区だ。この辺は保有コストの高い自動車をコスト度外視して所有する富裕層が多いからであろう。都心だと駐車場代も高いが、経済的負担能力もあるということだ。
この乗用車保有率は都区部内で大きく3つに分割される。こうした都心付近の富裕層の他に、家が駅から遠くて生活に必需な乗り物として保有している外周部と、その中間の鉄道でほぼ事足りるので保有率の低いエリアの3分割である。
この3番目のエリアは、中野区、豊島区、文京区、荒川区、北区、新宿区、台東区などで、鉄道網が密集していて不便さを感じにくい場所が多い。車が必要なことがあっても、レンタカーやタイムシェアでカバーするつもりで考えた方がいいかもしれない。
総じてバイクの保有率も自動車に準ずる。外周部は駅と駅の間も長く、駅から10分以上あるエリアも多いため、自動車の保有率が高くなる。具体的には、練馬区、足立区、葛飾区、江戸川区、世田谷区などだ。
マンションでは共有部分に駐車場が設置されるが、その設置率は3つの要因で決まる。総戸数が多いほど敷地に余裕があるので割合は多くなり、駅からの徒歩分数があるほど多くなり、住戸面積が大きくなるほどファミリーの比率が高まるので多くなる。
とはいえ、最近は自動車離れから空きも目立つ。機械式の駐車場は自走式よりも維持コストが高いために維持対象からはずすマンションも出ている。外部に貸し出す案はあるが、敷地内に部外者が入ることもあり、現実にはあまり進んでいない。
今後はマンション住民でも、カーシェアの割合が増える傾向が考えられる。