1966年から67年にアフリカのコンゴで大流行したサル痘患者の皮膚(提供:Brian W.J. Mahy/CDC/ロイター/アフロ)

 まず冒頭の写真は前回記事(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/71095)と同一のものですが、今一度これをよく見てください。「サル痘」罹患者の皮膚を撮影したものです。

「おでき」がつぶれて赤く肉が見えています。汚い表現で恐縮ですが、ここから出る「汁」や「膿」がウイルス、病原体のかたまりで、それを通じて感染します。

 別段LGBTとか何とか一切関係ありません。誰でも触れれば感染し、長く困った後遺症が残る懸念があります。

 最初にこの大原則を頭に入れておいてください。不用意に接触すれば高確率で伝染ります。まず、ともかく触れないこと。もしも怪しい場合は、徹底して消毒。

 本稿の結論はこれに尽きます。

 7月23日土曜日、日本時間では日付が24日の日曜に変わりかけるあたりで、WHOは「サル痘」ことモンキーポックスの全世界的蔓延を警戒して「緊急事態宣言」を発令(https://mainichi.jp/articles/20220723/k00/00m/030/302000c)しました。

 じきに国内でも1号患者「発見」が出るだろうとSNSで予告しましたが、案の定、週明けの25日、都内在住の30代男性で「第1号患者確認」の報(https://news.yahoo.co.jp/articles/36d941191898c334a6005854c4246562878bf52a)が出ました。

 実際にはもっといるはずです。検査体制が整っていないから、確認のしようがないだけのこと。

 1号患者は30代男性というだけで、国籍も明らかにされておらず、ヨーロッパに渡航して「サル痘感染者」と「接触」があったとされます。

 帰国後の7月15日から体調を崩していたが、25日に来院、東京都の検査で陽性が判明、直ちに入院(~つまり実質的に「隔離」ということですが)と報じられています。

 この段階で改めて、冒頭の写真を見ていただきたいのです。