ゼレンスキー氏の“生家”のすぐそばでカフェを経営するナタリア・スタンさんはこう話す。
「私はゼレンスキー氏を誇りに思っています。彼を信じています。学生だった時も彼の目を信じていました。多くの人が彼を直接知る友人で、言葉を交わしたことがあります。“コメディアンがどうやって政府を運営できるのか”という批判的な声があるのも知っています」
「ゼレンスキーは私たちの顔、私たちのすべて」
ナタリアさんは「彼は言ったことを実行する正直な人です。父親は地元の大学で働いていて、正直な先生だと言われています。大統領の彼を評価すると、これまでの大統領を全員合わせたより、はるかに多くのことをしたと言えます。 この国には非常に複雑な腐敗のシステムがあり、根絶しなければなりません。彼は恐れずに、それをしています」と強調した。
「ヤヌコビッチはウクライナと私たち全員を裏切って逃げました。ペトロ・ポロシェンコ前大統領が発した言葉を守るのを私は見たことがありません。多くの人がこれまでとは違う社会と生活を望んでいます。ゼレンスキーは少しずつですが困難な約束を実行しています。彼は私たちの顔、私たちの声、私たちの目、私たちのすべてです。彼はウクライナの代表です」
ゼレンスキー氏はユダヤ系科学者の家庭に生まれた。ソ連が崩壊し、ウクライナが独立した時、大統領は12歳。イスラエル留学の機会を得たが、大学教授(コンピューターサイエンス)の父親の反対で断念した。クリヴィー・リフにある国立経済技術大学に進学。17歳の時、コメディーTV番組に参加し、その後ラブコメ映画にも出演する国民的人気者になる。
ゼレンスキー氏が法律を学んだ国立経済技術大学の経済研究所はロシア軍の侵攻後、市民に開放され、学生はオンラインで授業を受けている。学生時代に大統領がプレゼンテーションを行った部屋には大きな恐竜の眼が描かれていた。「恐竜はウクライナの若者世代に人気があり、創造性のシンボルです」とアンドリー・シャイカン学長代行は説明した。