7つの地獄を合わせた場所で、兵士は生と死の境の下にいた
夫は地下シェルターの中にいた兄弟や民間人を守った。兵士は野外でロシア軍の爆撃にさらされた。
「7つの地獄を合わせた場所にいるようなもので、兵士は生と死の境の下にいました。国際赤十字を信じますが、残念ながらロシアはこの国際的な組織の存在を阻止しています。兵士が収容されている刑務所の環境が非常に悪いので世界に知られたくないのでしょう」
ナタリアさんは製鉄所が完全に包囲される2週間前から兵士や民間人の解放を求める運動を始めた。キーウで集会を開こうとすると警官に「戒厳令で禁止されている」と排除された。6月1日にウクライナの守護者の妻と母による「鋼鉄の女たち」協会を発足させた。
「いま私たちは男たちのために闘っています。彼らが私たちのために闘ったようにね」
「私たちにはジュネーブ条約があります。私たちの夫、私たちの息子、私たちの兄弟、彼らもまた同じ人間なのです。なぜ彼らが、自らが人間ではなくゴミのように感じなければならないのでしょう。私たちは国際社会がこの問題に注意を払うことを求めます。私たちは彼らがどのような状況にあるかを知る権利があります」
「マリウポリの守護者たちの家族は最寄りの警察に行って、彼らが誰に電話をかけたか、どこにいたのかなどの記録や、DNA(遺伝子)で家族や親族であることを確認できるよう髪や爪を提出するよう呼びかけています。私たちはそのお手伝いをしています。情報の欠如は、家族にとって本当に恐ろしいことです」とナタリアさんは語る。