写真はイメージです

(福島 香織:ジャーナリスト)

 以前、 本コラムで取り上げた「徐州の首輪につながれた農村女性」の正体について、江蘇省が調査結果を発表し、その全貌がようやく整理できたので、続報を紹介したい。

 中国農村における「嫁買い」と虐待は今に始まる問題ではないが、今の中国のいびつさを象徴する事件だと思う。この事件の本質はどこにあるのか。そして、江蘇省政府調査結果の発表で落着するのか。

彼女は一体何者か?江蘇省政府が調査に乗り出す

 まず事件のおさらいから。

 現場は江蘇省徐州市豊県歓口鎮の農村。ここで楊慶侠という女性が首を鎖につながれ襤褸小屋で虐待されている様子の動画が1月末ごろネット上で流れ、誘拐されて農村に売られた花嫁ではないか、と世論が騒然となった。

 気温0度前後の環境のなか、彼女は十分な衣服も与えられず、はだしで、言葉もきちんとしゃべれず脳や精神に障害をもった様子で、歯もなかった。