選挙敗北の責任を負って指導部が総辞職して非常事態体制に突入した共に民主党からも、これまでの政策をそのまま押し付けるという強硬なムードが感じられた。崔仁昊(チェ・インホ)首席報道官は、不動産問題に関連し「文在寅政権任期中に可視的な成果が得られるよう、政策の手綱を締め直すべき」と話した。洪南基(ホン・ナムギ)経済副首相も、「既存の不動産政策を支障なく履行する」と明らかにし、残りの1年間、現在の不動産政策が維持することを明らかにした。

韓国与党「共に民主党」の金太年(キム・テニョン)代表代行兼院内代表(中央)は4月8日、前日の再・補欠選で惨敗した責任を取り、党執行部が総退陣すると発表した。会見で頭を下げて謝罪する党幹部ら(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

「検察改革」についても改めるつもりはないようだ。

 秋美愛(チュ・ミエ)前法務長官による尹錫悦(ユン・ソギョル)検事総長の追い出しや、朴範界(パク・ボムゲ)法務長官の「検捜完剝」(検察捜査権完全剝奪)主張など、文政権の無理な検察改革に対し、国民は疲労感を訴えているが、強硬な親文(親文在寅)派の金容ミン(キム・ヨンミン)議員は、「検察改革のせいで負けたのではない」とし、「検察改革や言論(マスコミ)改革を中断なく推進する」と述べた。

 やはり親文派の金鍾民(キム・ジョンミン)最高議員はラジオ放送に出演し、「与党側に不公正なマスコミ報道が今回の選挙でより大きな影響を及ぼした。大統領選挙でもマスコミが偏ったという感じを与えてしまえば、民主主義の危険要素になる」とし、大統領選挙前までスピード感のある言論改革を推進する意思をほのめかした。

大惨敗なのに「政策改めずむしろ強行」という愚

 このような政権や与党の態度に対して、民主党内では非文(親文派に属さない)派議員や初当選議員らを中心に反発もあるのだが、親文派が絶対的な多数を占めている共に民主党内だけに、「コップの中の嵐」に終わる可能性が極めて高い。

 米国のニューヨークタイムズ(NYT)紙は、与党の惨敗原因として、不動産問題とともに、「Cho kuk」と「Naeronambul」を挙げた。同紙は文大統領の最側近参謀の一人である曺国(cho kuk)元法務部長官の娘の入試不正疑惑などについて言及し、「こうした疑惑が文大統領の大統領選挙公約だった“特権のない世界”と相反するものであり、有権者はこれを偽善的だと感じている」とし、これを「Naeronambul(ネロナンブル)」と説明した。

 しかし政権支持者らは曺国氏事態を謝罪した共に民主党の若手議員らに対して、「若手5敵」「内部積弊」などの非難を浴びせている。「ネロナンブルを破壊する」と公言した与党は、次期指導部を選ぶ非常対策委員会体制を稼動させたが、非文派を排除し、全員親文派中心で構成した。

 無能、傲慢、独善、ネロナンブル・・・。今回の選挙で韓国メディアは、文在寅政権の4年間をこのような言葉を使って評価し、政策基調の変化を強く促した。しかし、任期4年目に政策基調を変えることは、これまでの4年間の失敗を認めることになるため、文政権や与党は政策修正を恐れている。むしろ、「言論改革」のために、国会ではこれまで以上の「報復立法」が横行するものとみられる。