韓国のソウル市長と釜山(プサン)市長を選ぶ4月7日の再・補欠選挙で、与党の共に民主党が「歴史的な大敗」を喫した。保守系、進歩系を問わず、韓国メディアは揃って「文在寅(ムン・ジェイン)政権に対する国民の審判が下った」との論説を載せた。
噴き上がった政権与党に対する有権者の怒り
保守系の日刊紙は、文在寅政権の「傲慢」や「独善」が惨敗の原因と断じた。
「4年間の文在寅政権の失政に対する怒りがついに投票に噴出した。政権のネロナンブル(=ダブルスタンダード。「自分がやればロマンス、他人がやれば不倫」の略)、不公正、破廉恥、無能、傲慢を我慢してきた国民が、峻厳な審判を下したのだ」(朝鮮日報)
「政権と与党は、1年前の総選挙の圧勝に酔い、傲慢に陥った。過激な支持層や巨大与党の議席数に頼って、未熟な政策を推し進めする立法暴走を行った。このような独善に国民が背を向けたのだ」(東亜日報)
「破竹の勢いで2016年の総選挙→2017年の大統領選挙→2018年の地方選挙→2020年の総選挙まで4連勝をしてきた共に民主党としては悲惨な敗北だった。『これまで傲慢で、判断を誤り、意地を張っていたせいだ』(政治コンサルタントのパク・ソンミン氏)という診断だ。実際、与党は、“100年執権”を叫び、各種懸案を熟考や疎通なしに強引に推し進めてきた」(中央日報)