電子は心のように高度に複雑化したもので、人間は電磁的な存在である

 密教の加持祈祷には人を癒やす働きがある。その修法の原理について2回にわたり解説する。

 人間がもつエネルギーの一つに、オーラがある。

 オーラは人自身が纏う微弱な電気エネルギーとされている。

 それが独得な雰囲気を醸し出し、何となく感じる力、威圧感など、霊的な放射体、実在する肉体を取り巻くエネルギーフィールドを作り出している。

 人々はそれを身体の周りにある微妙な「気」として古来より認識し、そうしたエネルギーを後光や光の環として表現した。

 その手法は古代の数多くの宗教に見い出され表わされてきた。

 インドでは5000年以上昔の聖典の中でこれを「プラーナ」と呼び、中国では紀元前3000年の時代から「気」と称し、鍼灸でいう経路を流れるエネルギーと考えられてきた。

 紀元前6世紀に起こったユダヤ教の神秘哲学であるカバラーでは、この生命倫理を「ネフィーシュ」といい、すべての人間の周りには、光り輝く卵のかたちをした大きな泡があると説いた。

 聖なる者の頭の周りに円形で描かれている光は、エジプトの王においては太陽の子としての神格を表わす象徴として、ギリシアやローマでは太陽神を表わす。

 また、キリスト教美術、仏教美術にも円光は用いられるなど、地域や年代を問わず多くの文化で霊的に進化を遂げた人のオーラは明るく、普通の人間でも見ることができるといわれる。

 過去20年にわたりカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の理学療法士で筋肉運動学の教授、ヴァレリー・ハント博士は人間の気場の存在を実験で立証した。