ミステリアスなロシア人の米国問題専門家がいる。アンドレイ・ランコフ氏*1だ。

 北朝鮮情報を専門に流す「NKNEWS」というオンライン・メディアに定期的にワシントン情報を書いている。情報源は米政府関係者と言われている。

*1=ランコフ氏はレニングラード生まれ。レニングラード大学を卒業後、金日成総合大学に留学。卒業後はオーストラリア国立大教授を経て、ソウルの国民大学教授。コリア・タイムズやブルームバーグ・ニュースにも定期的に寄稿している。

 そのランコフ氏が2月6日に「北朝鮮に関心を失ったワシントン」についてこう書いている。

「金正恩朝鮮労働党委員長をはじめ北朝鮮当局者は2019年末、米国が非核化交渉で譲歩しないのであれば、『新たな選択』(New Way)を選ぶと声高に叫んでいた」

「トランプ大統領に『クリスマス・プレゼント』(弾道ミサイル発射と憶測されていた)を送るとまで言っていた。ところが北朝鮮は何もしなかった」

「ワシントンの政権内外の専門家たちは、北朝鮮がことを起こさなかったのは中国が介入したからだと見ている」

「中国は北朝鮮に『静かにしていろ』とプレッシャーをかけ、中国には逆らえない北朝鮮はそれに従ったというのが大方の見方だ」

「それだけではない。米国が1月4日、バグダッドでイラン革命防衛隊コッズ部隊のガセム・ソレイマニ司令官をドローン発射弾で殺害した奇襲作戦は金正恩委員長を震え上がらせた」

「このことも北朝鮮が軍事的な挑発を諦めた要因の一つだとワシントンの専門家たちは見ている」

「私が接触したワシントンの外交政策専門家のほとんどは、期待しなかった朝鮮半島の『平静さ』(Tranquility)はグッドニュースだと言い、そのことでワシントンの北朝鮮に対する関心が劇的に弱まったとコメントしている」