得票数でトップ、78歳民主社会主義者
米大統領選の民主党候補指名争いの初戦となった2月3日の中西部アイオワ州党員集会は、集計に不一致*1が見つかったため開票作業は遅れ、翌4日に投票結果が出た。
*1=使用されたスマートフォンのアプリケーション・コーディングに問題が生じたためとされる。また開票作業に携わった一部高齢者の不慣れも関係しているとされる。
前代未聞の不祥事となった。
次回からはアイオワ州は党員集会をやめ、通常の予備選にせよとか、アイオワ州を予備選のトップバッターから降ろせ、といった声が上がっている。
不祥事はともかく、開票の結果、獲得票数では民主社会主義者の78歳のバニー・サンダース上院議員がリード。
党大会に送られる州代議員数では同性愛者のピート・ブディジェッジ氏(38=前インディアナ州サウスベント市長)が小差でリードしている。
いずれにせよ、中道派バイデン氏と改進リベラル派サンダースとの対決はサンダース氏に軍配が上がった。
「勝つ可能性」を探った調査*2ではサンダース氏は41%、本命視される中道派のジョー・バイデン前副大統領は32%と9ポイント・リードしていた。
2016年の大統領選で予想が外れた世論調査への信頼度は下がっている。一部にはたかが世論調査と見る向きもあったが、投票結果は世論調査をなぞる形となった。
(https://projects.fivethirtyeight.com/2020-primary-forecast/)
*2=「Fivethirtyeight(ファイブ・サーティ・エイト)はABCテレビ局傘下の世論調査機関。選挙予想専門家のネイト・シルバー氏が2008年創立。名称は大統領選選挙人数538人にちなんでつけられている。