Remember Girl’s Power!! の必要性
このイベントの行うきっかけとなったのは、アメリカで2008年に設立された、がん研究の支援を目的とする慈善プログラム「Stand Up To Cancer(SU2C)」です。そこではビヨンセ、マライヤ・キャリーなど発信力のあるたくさんの女性アーティストも、がん疾患啓発、研究支援のための寄付を呼びかける活動(ライブ)を行っていました。そして、これまで180以上の臨床試験を支援しています。そこで、SU2Cの取り組みを日本でもできないかと思い、2016年から3年連続で開催をしています。
我々の開催するRemember Girl’s Power!!では、先で書いたように、小児・AYA世代がんの体験者支援・疾患啓発・研究支援を目的としています。
体験者支援とは文字通り、がん体験者の活動を支援すること。がんを経験すると、問題意識を持ち行動する方が多くいます。しかしながら、良い取り組みであっても、資金が足りず継続してくことが難しい。その活動を支援していきます。
疾患啓発は、がんがどのような病気かだけでなく、小児・AYA世代の時期にがんに罹患することで直面する医療以外の社会的な問題や、感情を知ってもらうことを目的としています。
小児・AYA世代のがん体験者は、人間関係、再発、進学、就職、仕事、恋愛、結婚、出産などさまざまな不安が押し寄せます。これらの問題を抱えることを、まず知ってもらうことが大切だと思います。
研究支援の大きな目標は、臨床試験の支援です。新薬の開発が進んでいるとはいえ、細かくがん種で分けると、ほとんど新薬開発が進んでいない領域もあります。例えば、小児・AYA世代で代表的な骨肉腫は、約30年新薬開発はありません。開発困難な理由はさまざまありますが、その一つが研究資金です。
また、国のがん対策の基本方針である「がん対策推進基本計画」の第3期が2018年3月9日に閣議決定しましたが、重点施策として新たにAYA世代が加わりました。これには、がん罹患による離職者の割合が改善なされていないなどの現状があります。
