啓発の大切さ
体験者としての啓発の意味は、まずがんに罹患することで感じる不安や直面する問題を知ってもらうことだと思っています。小児・AYA世代でがんに罹患する確率はかなり低いです(小児がんの年間罹患者数は約2500人、AYA世代は約2万人) 。
ただ、がん体験者と接する機会は、罹患する確率よりも圧倒的に高いのです。その時に、がん患者の気持ちを少しでも知っていることが、がんという病気を周りに伝えやすくなる環境作りに寄与すると思います。
私自身、がん治療を終えた後も、1年以上、友人以外にがんに罹患したと言うことができませんでした。それは「がん患者」と見られてしまうことが嫌だったからです。私の中で「がん患者=かわいそうな人」といったイメージがあったからです。こうしたイメージを持っている人は一定数いると思います。そこで、昨年のRemember Girl’s Power!!では、ステージ上でがん体験者も他の同世代と変わらないということを伝えました。

最後に
このイベントを多くの方々に見ていただきたいです。日本にほとんどないがんのチャリティーライブに参加することで、新しい気づきを得られると思います。
がんに話が寄りましたが、Remember Girl’s Power!!はライブメインのイベントです。アーティストの全力のパフォーマンスを楽しんでもらい、ちょっとした気づきを得て帰ってもらえるようなイベントにしていきます。
【詳細】
オンコロ Presents チャリティライブ「Remember Girl’s Power!! 2018」
(https://oncolo.jp/event/rgp2018)

鳥井 大吾
軟部腫瘍体験者/がん情報サイト「オンコロ」Web担当
法政大学経済学部 卒業後Webマーケティング会社に入社。営業、SEO施策、Webサイト解析、制作ディレクション業務を行う。社会人2年目で軟部腫瘍に罹患するも治療を経て復職。2016年4月に自身のがん体験を活かすべく株式会社クリニカル・トライアルに転職。Webサイト運営を行う。
*本稿は、がん患者さん・ご家族、がん医療に関わる全ての方に対して、がんの臨床試験(治験)・臨床研究を含む有益ながん医療情報を一般の方々にもわかるような形で発信する情報サイト「オンコロ」の提供記事です。