AYA世代のがん体験者として
Remember Girl’s Power!!についていろいろと述べてきましたが、私自身もがん体験者(がんサバイバー)です。今から4年前、社会人2年目の25歳の時に肉腫と診断を受けました。左ふくらはぎの腫瘍が悪性だったのです。当時、社会人2年目で告知を受け、一気に将来のことが見えなくなりました。当然、周りには同世代のがん患者は居らず、自分と周りの患者との間に一線引かれたような孤独を感じました。
治療は手術だけでしたが、20cm以上ふくらはぎを切り開き、腫瘍、筋肉や血管を摘出しました。術後は未だかつて経験したことのない激痛で、痛み止めが効いていない時はずっと悶えている状態。一時的に歩けなくなり衰えていく身体、そして運動機能が失われた左足、日常生活に戻れるのか不安になりました。
今考えてみると、これらの問題は時間や周りの環境が解決してくれました。一線引かれた孤独は、がん経験を生かした仕事や患者会などの活動をしていくことで減っていきました。筋肉を摘出し運動機能が失われた左足も、鍛えることで他の筋肉が補ってくれています。
しかし、解決しない問題もあり、また新たな問題も出てきます。一部の例ですが、運動機能が失われた左足は、高齢化して筋肉が衰えた時にどうなってしまうのかといった不安や、医療保険はどうしようかという悩みなどです。これらは私の場合ですが、他にはこんな悩みを抱えている人もいます。
・半年以上休学して、学校の授業についていけなくなる
・就職の面接時に病気を打ち明けることができない
・治療の影響で体力が低下して、フルタイムで働くことができない
・見た目(手術の跡や抗がん剤の副作用)に影響が出て、恋愛に一歩踏み出せなくなった
がんになった時期や治療の内容によって、さまざまな悩みや問題を抱えています。