特に、大学というところは若い学生がいる場なので、子どもを連れて大学に行ったり、育児のために夕方で帰宅する姿を学生に見せたりすることも意識しているという。
これを受けて福地氏は、「男が家事育児に関わるのは当たり前なんだ、という意識を持てる男を、教育を通じてどうやって増やしていくか、というのはぼくらの世代の課題でもある。教員が育休を取る、というのはいい生きた教材ですね」と応えた。
デジタルツールの利用は、カレンダー共有とTODOリスト管理
2人は、ヒューマン・コンピューター・インタラクション(HCI)という、コンピューターやスマホと密接した業界の研究者でもある。そこで、デジタルツールの家事育児への導入を聞いてみた。
Googleカレンダーでスケジュール共有をしているという福地家。また、Google Docsを使った情報共有をしたりしているという。
「カレンダー共有するときの罠ですが、“懇親会って予定に書いたから晩御飯がいらないと分かるだろう”なんて考えていると意外に齟齬があったりする」という。カレンダーを共有するだけでなく、普段からの言語コミュニケーションは欠かせないそうだ。
「うちに帰ってからのFace-to-Faceのコミュニケーションが大事。メッセージングツールもいろいろ試していますが、これはやっぱり外せないですね」(福地氏)
一方、カレンダー共有は使っていないという平井家。「カレンダー入力の手間が大変なので。LINEメッセージかメールですね。今月のスケジュールを送って、これでOK?と聞きます」
とはいえ、平井家でも、Face-to-Faceのコミュニケーションは欠かせないという。
そんな平井氏が愛用するデジタルツールは「Remember The Milk(リメンバー・ザ・ミルク)」という、2005年に開始された老舗のタスク管理サービス。「うちの奥さんは細かいところまで気が付いて物事を割と完璧にこなすんですよね。自分はそうでもないので、彼女からプッシュでTo-Doが送られてきます」と、夫婦での連携に不可欠のようだ。