前回、「働き方改革」を成し遂げるために、そして企業が生産性を高めるためにも個人の仕事やキャリアを「分化」することがカギになると述べた。
(前回の記事)「もうやめた方がいい『社員一丸となって』の掛け声」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49315
このようにいうと、必ずといってよいほど返ってくる反論がある。「分化」すると、我が国の強みであるチームワークが損なわれるのではないか、というのだ。
たしかに日本人、日本企業はチームワークを誇ってきた。欧米に対しても個人では勝てないが、チームワークなら負けないというのが半ば常識のようになっている。最近は「絆」や「つながり」といった言葉が、いっそう日本人の美徳を称揚し、自尊心をくすぐる。
しかし、ここで冷静に見つめ直してほしい。日本人のチームワークや連帯感は、本当に優れているのだろうか?