5月12日に開かれた日産自動車と三菱自動車工業の緊急会見の様子。日産のゴーンCEO(左)と三菱自工の益子CEO(筆者撮影、以下同)

 2016年5月12日午後4時、JR横浜駅近くの貸ホールで日産自動車と三菱自動車工業(三菱自工)の共同記者会見が行われた。当初、午後3時15分から日産の2015年度決算会見が開催される予定だったが、共同記者会見のため決算会見は急きょ午後5時半からに“後倒し”になった。

 共同会見は、“親”である日産のゴーンCEOが主導して進められた。日産は、三菱自工の発行済み株式34%を2370億円で取得し、三菱グループ3社(三菱重工、三菱商事、三菱東京UFJ銀行)を抜いて筆頭株主となる。

 この電撃会見の前日(11日)の夕方5時半から、三菱自工は国土交通省5階の会見場で「燃費試験における不正行為に係わる国土交通省への報告について」と題した会見を行っている。これは、4月20日、26日に続く、当該事案に関する3回目の会見である。その模様はテレビ、新聞、ネットのトップニュースとして大々的に報じられた。

5月11日、国交省での三菱自工の会見の様子