一時はハメネイ師暗殺より核施設破壊を優先させたトランプ氏

「米国のインテリジェンスは完璧だ。ハメネイが今この瞬間にどの部屋で息を潜めているかまで分かっている」「私は彼を排除するボタンを押すこともできたが、今はその時ではない」とトランプ氏はイランの核施設破壊を優先させた。

 トランプ氏発言は当時ブラフとの見方もあったが、CIAとイスラエルが構築した高度な追跡ネットワークに裏打ちされたものだった。24~25年イラン指導部が使う専用の光ファイバー網や暗号化された無線通信に米・イスラエル共同のサイバーユニットは侵入に成功したと言われる。

 ステルス無人機RQ-180などによるテヘラン上空からの常時監視体制を整えるとともに、イスラム革命防衛隊の内部、特にハメネイ師の警護部隊周辺に協力者を確保していた形跡がうかがえる。その気にさえなればハメネイ師に対する死刑執行はいつでもできた。

 イスラエル国防軍によると、ハメネイ師はテヘランの数カ所に集結していたイラン治安部隊の最高幹部7人と家族や側近約12人、他に40人の高官が時差60秒以内の同時攻撃で殺害された。英紙ガーディアン(3月1日付)は「60秒、たったそれだけだった」と報じている。