扶養控除や子供の国民年金、iDeCoはどうする?
(3)扶養親族が増えた(父母・祖父母など)…扶養控除
16歳以上の扶養親族がいる場合には「扶養控除」の対象になります。16歳以上ならば38万円、19歳以上23歳未満の特定扶養親族ならば63万円の控除が受けられます。
高校生や大学生の子供を養っている場合は、この扶養控除の申告を忘れることはないのですが、同居していない父母や祖父母などに仕送りしている時は申告し忘れがちです。
同居していない父母や祖父母などに仕送りしている場合にも、扶養控除の対象となる可能性があります。70歳以上(老人扶養親族)の場合、控除額は48万円です。
扶養される側に所得要件があり、年間合計所得金額が58万円以下であれば扶養控除の対象になります。給与収入のみの場合は年収123万円以下、年金収入のみの場合は65歳未満なら年収118万円以下、65歳以上なら年収168万円以下です。
「48万円」の控除が受けられる条件を満たしているにもかかわらず、申請していない人が意外と多くいます。扶養控除の適用要件に「生計を一にする」とありますが、一緒に住む必要はありません。
生計を一にしていて普段同居している場合は10万円が上乗せされて「58万円」の控除が受けられます。日常的に同居していることが基本要件ですが、長期で入院している場合なども適用になります。
扶養控除48万円が適用できる場合、課税所得は564万8000円になります。所得税は70万2100円となり、9万6000円の所得税を減らせます。確定申告することでこの金額が還付されます。
(4)子供の国民年金保険料を支払った…社会保険料控除
20歳になったら国民年金に加入することになります。子供が学生であれば、学生納付特例制度により保険料の納付を猶予することもできます。ただ、あくまでも「猶予」ですので、10年以内に納めないと子供の老後の年金(老齢基礎年金)が減ってしまいます。
子どもの国民年金保険料は、親が代わりに支払うことも可能です。この時、その年に支払った国民年金保険料合計額が、その年の親の社会保険料控除として適用できます。
国民年金保険料は年度(毎年4月〜翌年3月)ごとに改定されます。2025年度は1カ月あたり1万7510円、2024年度は1カ月あたり1万6980円です。2025年1月~3月は1万6980円、4月〜12月は1万7510円ですので、2025年の1年間支払った場合は、合計20万8530円です。
ただし、子どもの国民年金保険料を支払っても自動的に社会保険料控除に適用されるわけではなく、申告しないと適用されません。
仮にこの金額が社会保険料控除として適用できると、課税所得は592万円(1000円未満切り捨て)になります。所得税は75万6500円となり、4万1600円の所得税を減らせます。確定申告することでこの金額が還付されます。
(5)iDeCoに加入した(している)…小規模企業共済等掛金控除
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)に加入している場合、掛金全額が小規模企業共済等掛金控除に該当しますが、自動的にこの所得控除が適用されるわけではありません。「小規模企業共済等掛金払込証明書」を提出して申請する必要があります。
iDeCoに年間24万円積み立てている場合において、適切に申請することで課税所得は588万8000円になります。所得税は75万100円となり、4万8000円の所得税が減らせます。確定申告することでこの金額が還付されます。
なお、iDeCoの掛金額の上限は2026年12月より引き上げられます。
<iDeCoの掛金額>
(株)Money&You作成
特に会社員や公務員は、掛金上限額が3倍程度に増加します。iDeCoで掛金を多く出すことができるようになれば、節税できる金額もその分多くなります。