街に集まったデモ隊=1月8日、イラン・テヘラン(写真:ゲッティ=共同)
[ロンドン発]イランの抗議活動は昨年12月28日、同国通貨リアルが対米ドルで過去最安値を記録し、テヘランの店主が店を閉めてデモを始めたのが発端だ。デモは31全州に燃え広がり、1979年のイスラム革命以来イランを統治してきた聖職者層に国民の怒りは向かっている。
18歳未満の12人を含む抗議参加者2403人が死亡
米シンクタンク、ブルッキングス研究所のスザンヌ・マロニー副所長は1月12日付論考で「神政国家は着実に崩壊に近づいている。イラン治安部隊は一時的に事態を収拾できても、指導部には経済的困難を緩和し、地域における優位性を取り戻す永続的な道筋がない」と指摘する。
イランの人権状況を監視する団体HRANAによると、インターネットや外部との通信が引き続き遮断される中、18歳未満の12人を含む抗議参加者2403人が死亡。全国187都市で計614件の抗議集会が開かれ、1万8434人が拘束され、1134人が重傷を負った。
イランの最高指導者ハメネイ師(写真:Iranian Supreme Leader’S Office/ZUMA Press Wire/共同通信イメージ)
イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は「政府は抗議者と対話するが、暴徒は本来あるべき場所に置かれるべきだ(処罰されるべきだ)」と強硬姿勢を崩さない。国民の不満を和らげるためイラン中央銀行総裁が更迭され、家庭の必需品購入を支援する補助金制度が打ち出された。