経済以外の理由としては、水不足も指摘されています。昨年末の時点で、首都テヘランの水源となるダムの貯水量は11%しかないといわれています。2018年に水不足でデモが行われていますが、今年の水不足はその時以上だとの声もありますので、これも理由として間違いではありません。
ただしその原因には、気候変動による影響もあるものの、現政権の失政も影響しています。そのため、やはり水を求めてのデモというより、政権を打倒するベクトルが発生しています。
さらには、今回のデモには、女性に対する宗教的戒律の問題も関係しています。2022年に頭を覆うスカーフ「ヒジャブ」のかぶり方が不適切だとして、22歳のマフサ・アミニさんが道徳警察から暴行を受け、死亡する事件が発生しました。この時もデモが発生していますが、同様の事件がその後も発生しているため、今回のデモには、意図的に髪をさらして抗議する女性も参加している状況です。
デモはなぜ激化しているのか~弱体化しているイランの防空網
上記が、今回のデモに参加している人たちの動機といえますが、これらは決して急に発生したものではありません。そのため、これまでイランでは何度も抗議行動としてのデモが起こっています。しかし、そのたびに弾圧を受けたり、政権のガス抜き策で沈静化させられてきました。
今回、抗議行動が激化している理由は別にあるということです。
その理由は、アメリカとイスラエルによる介入の可能性です。冒頭で言及した朝日の記事でも、アメリカが介入する可能性については触れられていました。