投稿者が記者に提供した証拠書類

 事件が大きな注目を集める中、NBC NewsやPlatformer、Hard Resetといったメディアのジャーナリストたちが、この投稿者に接触を試みた。投稿者は暗号化メッセージアプリ「Signal」を通じた非公開のやり取りに応じ、身元確認のため複数の証拠資料を提供した。

 Platformerの記者ケイシー・ニュートンによれば、最初に提示されたのは、Uber Eatsの「シニアソフトウェアエンジニア」としての社員証とされる画像だった。名前と顔写真は黒塗りされていたが、企業ロゴなどは明確に見えた。

 次に、「AllocNet-T: High-Dimensional Temporal Supply State Modeling」と題された18ページに及ぶ機密技術文書が提供された。文書には数式やグラフが含まれ、「絶望スコア」の技術的構造や、「Apple Watchのデータやスマートフォンのマイクを利用してドライバーの精神的苦痛を検知し、オファー価格を調整する」といった極端な計画が記述されていた。

 Trowaway_whistleblowは記者たちに対して、他にも複数の記者とやり取りしていることをほのめかし、「特ダネ」の公開を急ぐよう心理的圧力をかけた。ただ、こうした戦術は同時に、検証体制を整える時間をメディア側に与えることとなった。

 検証作業が進むにつれ、不自然な点が次々と浮かび上がった。

 Platformerのニュートン記者は、この告発者との直接的なやり取りの中で、メッセージに散見される英語のスペルミスや文法ミスが、洗練されたReddit投稿のトーンと明らかに異なることに気づいたという。また提供された文書が「Project Robin Hood」など、悪役の計画書さながらの非現実的な言葉遣いに満ちていることにも違和感を覚えた。

 決定的な証拠は、AI画像検証ツールから得られた。