文科省の通知に大学はどう対応した?

 文科省は2025年12月末、「入学しない大学に納付する入学料に関するアンケート結果」を公表しました。前述した同省の通知に対し、各校がどう対応しているかを把握する目的です。

 対象となった私立大学604校・私立短期大学232校の計836校のうち、2026年度入試(2026年4月入学)で「負担軽減策」を講じると回答したのは、わずか83校でした。全体の1割に過ぎません。2027年度から対応予定としたのは39校、時期を明示せずに対応する方向で検討中と答えたのは88校。これらを含めると、受験生への負担軽減策に前向きの姿勢を示した大学は、全体の4分の1になります。

 2026年度入試から負担を軽減すると回答した83校は、どんな策を実施するのでしょうか。

図表:フロントラインプレス作成

 大枠で分類すると、「経済的に困難な学生への特段の配慮」(17校)、「入学辞退の意思表示の時期によって、入学料の全部または一部を返還する等」(25校)、「入学金の納付期限を後ろ倒しにする等」(39校)、「入学金の引き下げを行う」(15校)などとなりました。具体的な実施策としては、次のような内容が例示されています。

◎3月27日までに入学辞退を申し出た場合には、入学金を全額返還
◎入学金納入の猶予を認める
◎辞退者が住民税非課税世帯の場合は、入学金を全額返還
◎国公立大学合格者に対して、3月31日までに入学辞退を申し出た場合には入学金を全額返還
◎1次手続として入学金の半額、2次手続として残りを納入させ、2次手続後に辞退をした場合は入学金の半分は返還する
◎大学入学共通テスト利用選抜(前期日程)において、国公立大学との併願者に限り、その合格発表日以降まで入学料の納付期限を延期する

 しかし、こうした対策に乗り出す大学がある一方、文科省アンケートでは、負担軽減策について「現時点では対応する予定はない」が176校・21%に達しました。対応するかどうかを検討中とした“様子見”大学は357校・43%に上ります。受験生への負担軽減が進み始めたと言い切れる状況でもありません。