各校のキーマンは? 

 続いて大後副会長が各校の戦力をチェックしながら、各校のキーマンを尋ねた。

 中大はエントリー上位10名の平均タイム10000mが過去最速となる27分55秒98に到達。藤原監督は「3年生の4人(佐藤蓮、柴田大地、藤田大智、本間颯)」をキーマンに挙げた。2区は誰かという話題になると、「2区は溜池一太と決めています」と宣言して、会場から拍手が沸き起こった。また前回は吉居駿恭が抜け出した1区については、「迷っています。吉居だけでなく、岡田開成、1年生の濵口大和という選択肢もあります」と決めかねている様子だった。

 早大は“もうひとりの山口”だった。「2区はエースの山口智規が順調なら走ると思いますし、5区は名探偵(工藤慎作)がいるので、キーマンは山口竣平ですね。出雲と全日本は欠場しましたが、彼がガンッと来たら私もどれぐらい走るかわかりません。彼の快走次第ではぜんぶ臙脂色に染まるかもしれませんよ」と花田監督は2年生の山口に大きな期待を寄せていた。

 國學院大は、「2区がうちのポイントになるかなと思います。上握りの大トロがいますので青木瑠郁、上原琉翔、高山豪起、辻原輝、野中恒亨。このなかの誰かがいきます。先ほど2区と5区を言ってもらったので、うちは4区を言いますね。地元の辻原を推しています」と前田監督は準エース区間の人選を明かした。

 駒大のキーマンは、「4年生の伊藤蒼唯と3年生」だった。「伊藤は全日本で素晴らしい走りをしましたので、箱根もゲームチェンジャーの役割を期待しています。3年生は前回、8~10区に安原海晴、村上響、小山翔也を並べました。その経験を生かして前回以上の走りをしてほしいと思います」と藤田監督は“復路候補”の選手たちを挙げた。

 青学大は、「1年生の石川浩輝、上野山拳士朗、松田祐真」をキーマンに指名した。「彼らは山上り、下りの候補。未知数なので、本番でどう表現できるのか」と原監督。5区と6区の候補がルーキーということに会場がざわついた。