スウェーデン男のデジタル性加害の捕物劇
同じ記事では、オンラインでの性加害に金銭を支払っていたスウェーデン人を、宿泊中のホテルで取り押さえる捕物劇も描写されている。
今年4月、フィリピン・アンヘレス市でフィリピン警察の特別捜査官らが高級ホテルを急襲し、宿泊中のスウェーデン人男性を拘束した。捜査官らは数日間にわたって、小児性愛者とされる容疑者を監視し、ホテルの従業員にドアを開けさせ、十数人で部屋へなだれ込んで男を取り押さえた。
スウェーデン警察の分析官エリン・ネリー氏に、この男に関する情報が米国の捜査機関からもたらされたのは昨年12月のことだったという。この捜査機関(正式には国土安全保障捜査局=HSI)は、2012年以降、フィリピンの人身売買ネットワークに潜入しており、犯罪者の痕跡を発見すると関連国に連絡する。
同機関から男の情報を得たネリー氏は、数カ月間にわたってこの男を監視。4月に男がスウェーデンを離れてフィリピンへ渡航すると、スウェーデン警察はフィリピン警察に連絡し、前述の捕物劇が展開された。
スウェーデン刑法では、自国民が国外で児童性的搾取を行った場合でも、国内で裁くことが可能である。
こうして犯罪は立件され、この男は現在、児童に対する加重性的虐待、児童に対する強姦、児童に対する強姦準備の3件の罪状で起訴されている。
ネリー氏ら警察関係者、およびこの捕物劇を追跡してきたDN紙は「国際的な警察協力がこれほど迅速に実現することは稀だ」と、自画自賛している。