176号を打てば、松井選手を抜いて日本人選手として最多、などといいたがるが、大谷本人は数字はほとんど気にしていない。
もちろん大谷は、ほとんどの数字において秀でているが、大谷の魅力はそんな数字では表しきれないものだ。
大谷翔平の魅力は、野球選手としての数字だけではなく、まず190cmを超える身長と、人に好感を与えるベビーフェイスがある。
そのほかに、人間としての優しさ、思いやり、謙虚さ、明るさ、人懐っこさ、意志の力、率先垂範精神など、理想としての人間が備えるべき人間の必須元素すべてを持っていることにあるのだ。まさに性格、人間性ともに、非の打ち所がない。
ときに「なにやってんだ」と思うものの、大谷の唯一性は揺るがない。それだけに、こっちの期待もやたら膨らむのだ。
ホームランは両リーグを通じて、最多を打ってくれと思う。いつか涼しい顔をして、4打席連続ホームランを打ってくれ。
ピッチングもノーヒットノーランでは物足りない(プロの投手の方、すみません)。完全試合をやってくれと願うのである。
ロバーツ監督が大谷批判をした翌日のエンゼルス戦。
7点差で負けていた8回に、大谷は42号を打った。焼け石に水の一発。
こんなホームランより、前日の9回にヒットでも打ってくれればよかったのに。もちろんそんなにうまくはいかないのが野球だが。
その翌日、14日のエンゼルス戦には、満を持して大谷が先発した。
初回大谷は3塁打を打ち、これはもしかしたらサイクルヒットの可能性もあるな、また今期初勝利もあるな、と大いに期待した。
ところが、外出から帰ってみると、まさかの負け試合。がっかりである。
この日、ついにパドレスに首位を明け渡した。
しかしあと、まだ40試合もある。
佐々木朗希は大誤算だったが、まあドジャースならなんとかしれくれるだろう。
だからそのためにも大谷よ、アウト・ローを振るな。
(その後、パドレスに3連勝して首位奪還をしたことは、ご承知のとおり)


