この年、立教は春秋連覇、長嶋は六大学最大のスターになった。

 通算では96試304打87安8本39点22盗 率.286 だった。

春秋連覇を果たし、トロフィーを手にする立教大の杉浦忠(左端)、長嶋茂雄(左から2人目)=1957(昭和32)年11月10日、神宮球場(写真:共同通信社)

新人としての大記録

 長嶋茂雄は1958年に巨人に入団。4月5日の国鉄との開幕戦は「3番三塁」で出場。金田正一に4打席連続三振を喫するが、以後、大活躍し、新人選手としては空前の成績を残す。

 130試502打153安29本92点37盗 率.305

 本塁打、打点の二冠王。打率は2位。打率1位の大阪、田宮謙二郎は.320と差があったが三冠王一歩手前だった。

プロ一年目の長嶋茂雄=1958(昭和33)年6月26日、後楽園(写真:共同通信社)

 新人で打撃タイトルを獲得した選手は、本塁打はこの年の長嶋と翌59年大洋の桑田武(31本塁打)の2人だけ、打点王は長嶋だけ。当然ながら新人での二冠王も長嶋だけ。新人での290塁打は今もNPB記録。89得点は歴代2位、37盗塁は歴代5位、29本塁打は歴代3位、34二塁打も歴代1位だったが2021年にDeNAの牧秀悟が35二塁打を打ってこれを更新した。