経済に無知、バレる
去る16日、地方遊説の際に、「鶏を煮込んで売っても3万ウォンの利益しか出ないが、コーヒー1杯で8000~1万ウォンとれる。原価は120ウォンだった」と発言。これが飲食業界関係者から市場の実態をまったく無視したものとして反感を買った。
この発言には、数年にわたる空前のカフェブームが念頭にあると思われる。週末になるとインスタ映えする写真を撮るために、飲料やデザートのクオリティが低くとも、小洒落た店には客が押し寄せる。客層も男女問わず、幅広い年齢層に及ぶ。韓国に来てカフェ巡りをするという日本人を見かけるのも、珍しくない。

だが、カフェ・ブームもピークを越えたと思われる。国税庁の国際統計ポータルによると、今年第1四半期におけるカフェの店舗数は、18年に統計を開始して以来はじめて減少に転じ、昨年の同じ時期より743店舗少ない9万5337店舗であった。
カフェの経営も決して楽ではない。そう思っている関係者の神経を逆なでしたのが、李氏の発言だった。業界関係者によれば、コーヒー一杯の原価120ウォン(約12円)というのは、「最下級のロブスタ豆を使ってようやくその価格に届くかもしれないが、それでも無理がある」という。まさに経済に対する無知ぶりが露呈したのだ。
だが、有権者の李在明離れはそれだけが原因なのだろうか。