円建てなら為替リスクが相殺される

志田:その通りです。私たちはこれから、インフレ時代を生きていくことを考えれば、資産価値を守るという意味で、特に若い世代ほど金を持っておいても良いかなと思います。

 特に日本人で金相場を見るときは、ドル安になると金の国際相場が上がります。ドル高になると国際相場が下がりますが、円安で相殺されます。円建ての金価格は為替リスクが相殺される傾向にあります。

イメージ(写真:ponsulak/Shutterstock.com)

——よく金と似たような金属として、プラチナなどもありますが、どう違うのでしょうか。

志田:銀もそうですがプラチナなどは産業素材としての側面が強いです。自動車の排気ガスの触媒に使われていたりして、割と景気にも左右されます。

 言葉としてはよく、「プラチナチケット」や「プラチナカード」などと言われてゴールドよりも価値は上だとされます。確かに、かつてはプラチナ価格の方が高かった時代もありました。しかし、もうその地位は逆転しています。おそらくこの先、再び地位が逆転するということはかなり考えにくいでしょう。

——なぜ、プラチナは金に逆転されたのですか。