期待できる運用益は?

 三田ガーデンヒルズを取得して即転売しているということは、もはやマンションが住むための資産ではないことは明らかで、転売することで価格が倍になる、売却益を狙っていることになる。もはや新築マンションマーケットは完全な投資ゲームの場となっているのは明白だ。

 不動産投資による利益には、売買によって期待される譲渡益(キャピタルゲイン)と物件を賃貸することによって得られる運用益(インカムゲイン)がある。

 物件に投資する投資家はこの2つの利益を考えて投資を行うわけだが、たしかに三田ガーデンヒルズは巨万の譲渡益が得られる最高の投資商品であることが中古サイトを覗くだけで想像できる。

 では仮に、三田ガーデンヒルズを賃貸として運用した場合にはどのくらいの運用益が期待できるのかを考えてみよう。

 同じくネット上の賃貸サイトを覗くと、三田ガーデンヒルズについてはびっくりするくらい多数の賃貸物件が登場する。

出所:中古サイトより得たデータからオラガ総研が試算

 希望賃料は80m2台の物件で月額95万円から130万円、坪単価で4万円から4万5000円、100m2台で150万円から220万円、坪単価に直すと4万5000円から5万5000円になる。

 仮に分譲時の坪単価を80m2台の物件で1300万円、100m2台で1400万円として、現在中古サイトに掲載されている希望賃料で投資利回り換算すると80m2台で3.5から3.6%、100m2台で4.5から4.7%程度だ。

 このマンションを投資商品として考えてみると、運用時に3%台後半から4%後半、売却時には取得時の2倍の価格で売れる。まさに素晴らしい投資商品といえる。

 即転売で倍になるので、運用することなく売却に供しているのが現在の中古サイトの状況。しばらく3%から4%程度の利回りが出るのであれば、しばらく保有する。不動産譲渡の場合は保有期間が5年を超えると譲渡にかかわる税金が安くなるので5年後に売却するまでとりあえず賃貸に出しておこうと考えている人たちだ。