
生成AIの台頭やDXの加速化などで仕事内容や働き方の変化が激しい今の時代。このまま今の仕事を続けていいのかどうか、キャリア戦略に悩むビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。キャリアは「選択の連続」。自分のキャリアに最適な選択とは。
※この記事は『「何者でもない自分」から抜け出すキャリア戦略~やりたいことがなくても選べる未来をつくる方法~』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部抜粋・編集しました。
キャリアを築く上で大切なのは、「価値を発揮しながら選択肢を広げる」という視点です。これを実現するために、次の2つの原則をもってキャリアテーマを設定します。
(1)価値を発揮できるものを中心に置く
キャリアにおいて何よりも重要なのは、自分の価値を発揮できる分野に注力することです。「誰かの役に立っている」「チームや組織に貢献できている」と感じられない仕事では、モチベーションは続きません。そのため、価値を発揮できるものをキャリアの中心に置くことを推奨しています。
前回記事「実は最強なゼネラリスト、多様なスキルや能力をを最大化するにはどうすればいいのか?」でお伝えしましたが、自分のスキルや経験はパズルのピースのようなもの。そのパズルのピースを使って、「自分が何者かを示す絵」を描くことが重要だとお伝えしました。
そうしたピースに「好き」「得意」というようにラベルを貼り、「好き×得意」、もしくは「得意」のラベルが貼ってあるピースで構成した仕事や、その仕事とシナジーがあるものを組み合わせてキャリアを考えるといいと思います。
(2)大切にしている価値観が脅かされるものは「選ばない」
キャリア選択をする時、「何をするか(得られるキャリア)」に注目してしまいがちですが、多くの人が退職する理由は「価値観の不一致」と「人間関係」です。細かく掘り下げると、カルチャーが合わない、上司と合わないなどいろいろありますが、自分の大切にしている価値観が脅かされる環境だと続けられません。
特に、役職が上がれば、自分の価値観と経営陣との考え方が一致していることが重要な要素となります。役職が上がると「会社としてどう考えるか」を自分の言葉で語る必要が出てきます。そのため。価値観が合わないと苦しくなります。
この2つを念頭において、キャリアのテーマを設定します。
例えば、以下のようなパターンを考えてみましょう。