今年のカメムシ発生量を予測すると?
それでは今年2025年はどうだろうか。先ほどと同様に要因を表にまとめると以下のようになる。

根拠になりそうな情報をチェックしよう。
●昨年のスギやヒノキの花粉量については青森県や岩手県など北日本での飛散量が多く、東日本では平年並み、西日本では例年よりも少なかった(ウェザーニュース:【花粉まとめ2024】花粉飛散量は全国平均では平年並、ただ地域差が非常に大きい)。
●2024年から2025年にかけての冬の気温は北日本で平年より高く、東日本、西日本では平年並みか平年より低かったと報告されている(気象庁:2024年〜2025年の冬(12月〜2月)の天候)。
●2025年の4月以降、3カ月の気温の見通しについては、北日本では平年より高く、東日本、西日本でも平年並みか平年より高いと予想されている(気象庁:向こう3か月の天候の見通し 全国 (5月~7月))。
タイムリーなことに、果樹カメムシ類がどのくらい越冬したかを調査した結果が2025年4月7日に農林水産省から発表されている。それによると平年比で静岡県と岐阜県で多く、その他の都道府県では平年並みかそれ以下となっている。興味深いことに静岡県と岐阜県は昨年花粉量が多かったと報告されている。
ということで、今年のカメムシの発生予測は、北日本でやや多く、東日本では平年並みか地域によって注意が必要、西日本では例年並みか少ないことが予想される(注:記載内容はすべて著者個人の推測によるもので、著者が所属する組織や団体の意見を代表するものではありません)。全国的にみると昨年を上回るような発生量にはならないと思われる。