2023年2月25日、サウジカップ(G1)、パンサラッサ(左)が優勝 写真/REX/アフロ
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(堀井 六郎:昭和歌謡研究家)

国際G1で4連覇!ダートの名馬、オメガパヒューム

 ダートコースで行われるJRA唯一のG1レース「フェブラリーステークス」が今年も2月23日(日)に開催されます。

 ダートのG1レースといえば、年末に大井競馬場で行われる南関東公営競馬主催の「東京大賞典」も人気が高く、昨年12月29日に行われたレースでは、3万8000人の競馬ファン(前年比129%)が見守る中、JRA所属のフォーエバーヤング(矢作厩舎)が優勝しています。

 この「東京大賞典」は公営競馬主催でありながらJRAの馬も出走可能な交流レースとなっていて、2011年に地方競馬で唯一の国際G1レースに格付けされました。

 公営の競馬場が舞台でありながら、G1に昇格以降、過去の優勝はすべてJRAの馬に独占されています。特に2018年から2021年までの4年間、中央のダート名馬・オメガパフュームがミルコ・デムーロ騎手を背に、なんと4年連続の勝利をあげています。

 同一国際G1レースを4年連続4連覇するという我が国競馬史上唯一という偉業は、騎乗したデムーロ騎手とともにもっと高く評価されていいと思うし、同馬に関していえば、生涯全26戦すべてダートで走り11勝、勝てなかったレース15戦のうち3着以内が11レースという実に安定した成績を残しています。

 重賞勝利8勝のうち、「東京大賞典」の4勝を含め5勝が大井競馬場でのものなので、よほど「大井の砂」との相性が良かったのでしょう。

 種牡馬となった今、産駒のデビューは来年(2026年)になるので、はたして「ダートの血」が最も色濃く遺伝されるのはどの馬なのか、そうした推理の楽しみも競馬の魅力の一つです。