投資の損失は損益通算・繰越控除しよう

 損益通算とは、複数の口座の利益と損失を合算した金額で税金の計算を行うことです。

 たとえば、2つの金融機関にそれぞれ特定口座(源泉徴収あり)の課税口座を持っている人が、一方で20万円の利益、もう一方で30万円の損失を同じ年に出したとします。確定申告を行い損益通算すれば、利益と損失が相殺されて利益が0円になるため、税金がかからなくなります。

 特定口座(源泉徴収あり)を選んでいると、利益から自動的に税金が差し引かれた状態になっているので、確定申告をすることで、その税金を取り戻すことができます。

 損益通算をしても引ききれない損失(上の例では、10万円)がある場合は、翌年以降3年以内に生まれた利益と相殺することができます。これを「繰越控除」といいます。

 繰越控除で3年間にわたって損失を繰り越したい場合は、毎年確定申告が必要です。