
(橋本優香:美容ライター)
フランスを越して、化粧品輸入金額は韓国がNo.1に
日本における韓国のエンタメに劣らず人気の韓国コスメ。財務省が発表する貿易統計によると、韓国からの化粧品輸入金額は2023年に959億6200万円となり、国別でフランスなどを抑えて1位となった。フランスには、シャネル、イヴ・サンローランをはじめ、ゲラン、ランコム、パルファム ジバンシイというコスメ業界を牽引してきた錚々たるブランドがあるのにもかかわらず、だ。
その原動力になったのは2013年。韓国政府は化粧品を「重点輸出品目」に指名し、化粧品を国策にしたことが始まりだ。
クッションファンデーション(ちなみにクッションファンデのケースのクッション部分の技術は韓国で特許があるため、世界中のケースのほとんどが韓国製になる)やセリ科の植物ツボクサから抽出されたCICA(シカ)やティント(色を浸透しやすい成分を配合することによって、肌の内側から発色させるリップなど)などのブームが追い風となり、化粧品輸入金額は2016年に155億2700万円から6.18倍へと急増している。
驚くべきは、2020年、韓国コスメの輸出額は前年比35%増と成長し、コロナ禍でもその数値は落ちなかったのだ。2019年と2021年対比では1.5倍も日本への輸出額が増加している。