この時期、社会人野球の企業チームの撤退が相次いでいた。高校、大学を卒業した選手が、野球を続ける機会が減少しつつある。石毛氏が独立リーグを立ち上げた背景には、そうした日本野球に対する危機感もあった。

2005年2月、「四国アイランドリーグ」のユニホームがお披露目された。左から徳島インディゴソックス、香川オリーブガイナーズ、石毛宏典IBLJ代表、愛媛マンダリンパイレーツ、高知ファイティングドッグス(写真:共同通信社)
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四国アイランドリーグに続く新リーグ設立の波

 2005年、徳島インディゴソックス、香川オリーブガイナーズ、愛媛マンダリンパイレーツ、高知ファイティングドッグスの4球団で四国アイランドリーグは開幕したが、わずか数か月でリーグの運営は行き詰まった。運転資金が底をついたのだ。そこで、石毛氏らリーグ経営陣はスポンサー企業の支援を仰いでリーグを存続させた。

 リーグ運営はスポンサー企業の経営者だった鍵山誠氏が引き継ぐこととなった。

 2007年には、電通東日本の敏腕営業マンだった村山哲二氏が、Jリーグアルビレックス新潟のプロモーションを手掛けたのがきっかけとなって、スポーツビジネスに関わり、電通を退社してベースボール・チャレンジ・リーグ(BCリーグ)を設立した。

 1年目のリーグ名は北信越ベースボール・チャレンジ・リーグ。新潟アルビレックスベースボールクラブ、信濃グランセローズ、富山サンダーバーズ、石川ミリオンスターズの4球団でスタートした。

BCリーグ2012年、信濃-新潟の公式戦(筆者撮影)
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 さらに2009年には紀州レンジャーズ、明石レッドソルジャーズ、大阪ゴールドビリケーンズ、神戸9クルーズの4球団で関西独立リーグが、スタートした。