いよいよ大統領再就任の日を目前に控えたドナルド・トランプ。大統領経験者の返り咲きは132年ぶり。驚異の人気を誇るが、不都合な報道を「フェイクニュース」と呼び、決して間違いを認めず、謝らず、それどころかメディアやジャーナリスト相手に度々、訴訟を起こしてきた横暴もよく知られている。そんな怪物のようなトランプが全米公開を阻止しようとするほど、封印したかった映画がいよいよ公開される。
いかにして「モンスター」に変貌したか
映画『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』は20代だった青年実業家のドナルド・トランプが赤狩りの急先鋒に立った反共産主義者として悪名高い弁護士ロイ・コーンと出会い、とんでもないモンスターに変貌していく様子が描かれる。いわば、トランプ伝説の始まり。
脚本はニューヨーク・オブザーバー紙不動産担当の駆け出し記者だった頃から、トランプに何度もインタビューしてきた、ベテラン政治ジャーナリストのガブリエル・シャーマンが担当。
監督はトランプパワーには決して屈しない、イラン系デンマーク人でカンヌ国際映画祭常連のアリ・アッバシが務めている。ちなみに原題「The Apprentice」とは「見習い」の意で、トランプがホストを務めていたリアリティ番組のタイトルでもある。