トランプは日鉄のUSスチール買収を承認も、側近が入れ知恵する公算大

自信満々の日鉄会長の裏にトランプ？

　そういえば、日本製鉄の橋本英二会長兼CEO（最高経営責任者）が、バイデン氏の決定に「最初に結論ありきの政治介入だ」と強気な姿勢を見せているのも、トランプ氏の判断に自信を持っている表れかもしれない。

　だからこそ、バイデン氏の決定後、間髪を入れず、米連邦控訴裁判所にバイデン氏の買収禁止令の無効と対米外国投資委員会（CFIUS）の審査やり直しを提訴したのだろう。

　バイデン氏は日本製鉄の買収を禁じた理由について「安保上のリスク」を挙げているが、鉄鋼業界を席巻しているのは中国企業。

　現状のままなら中国こそ「安保上のリスク」を米国に突きつけているのであって、トランプ氏が詳細を知れば、日本製鉄による買収にゴーのサインを出す可能性はあるだろう。

　日本にとって丁と出るか、半と出るか。

　トランプ皇帝がいよいよ動き出す。