意外にも実現性ある、トランプのパナマ運河奪還やグリーンランド購入
狙いはずばり米国の庭を荒らし始めた中国、習近平の一帯一路に照準
2024.12.29(日)
高濱 賛
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パナマ運河で働く中国人民解放軍
保守系メディアの雄、「ウォール・ストリート・ジャーナル」は12月22日付の社説でドナルド・トランプ米次期大統領が言い出したパナマ運河買収案をこう一蹴した。
(wsj.com/donald-trump-panama-canal-shipping-china-jose-raul-mulino)
「トランプ氏はアリゾナ州フェニックスで聴衆を前に、『我々の海軍と商船は非常に不公正に扱われてきた。パナマが請求している運河通航料はばかげている。愚かにも米国がパナマに並外れた寛大な対応を取ってきたことを考えると特にそう思う。我が国に対するこの完全なぼったくりはすぐに終わるだろう』と語った」
「トランプ氏はさらに、『我々は、パナマ運河が全面的に迅速にそして間違いなく米国に返還されるよう要求する。私は現状を受け入れるつもりはない。そこでパナマの当局者たちに伝えよう。(こちらの意向に沿って)適切な対応を取ってほしい』と付け加えた」
「この方針の発端は何だろうか。幾人かの海運王がトランプ氏の耳元でささやいたのか。パナマのホセ・ラウル・ムリノ大統領はすぐにトランプ氏に反論し、パナマは自国の利益を守ると述べた」
「トランプ氏は自身のSNS『トゥルース・ソーシャル』に投稿し、『どうするつもりか見たいものだ』と述べた」
「トランプ氏は何を企てているのか。侵略だろうか。南北米大陸を再びウィリアム・マッキンリー米25代大統領とセオドア・ルーズベルト26代大統領の時代のイメージのようにしたいのだろうか」
「いくつかの事実を挙げれば、パナマが米国だけに対して『ぼったくり』(Rip-off)を行っているというトランプ氏の主張は事実無根であることが分かる」
「どの船舶も、船籍に関係なく重量(トン)と船舶種別に応じた共通の料金を払っている」
「完成品を運ぶコンテナ船の料金はばら積み船よりも高い。料金全体の約75%が通行料で、25%はタグボートや曳船(えいせん)などによる支援サービスの料金だ」