【ドイツ】台頭する過激な極右政党への支持を表明
マスク氏は20日、Xで「ドイツを救えるのはAfDしかいない」と投稿し、極右政党・ドイツのための選択肢(AfD)への支持を突然表明した。
ドイツでは16日にショルツ首相の信任案が連邦議会で否決され、来年2月に解散総選挙が実施されることになった。AfDは幹部によるナチスを容認するような発言などで、情報当局により過激派に分類されている。それにもかかわらず、世論調査で支持率19%と、与党社会民主党(SPD)を抑え2位につけている。
AfDのアリス・ワイデル共同党首はマスク氏の援護射撃に自身のXアカウントから満面の笑みを浮かべ「その通り、私たちこそが最後の選択肢」「メリー・クリスマス!」などと謝意を伝えた。
他方、ブルームバーグによれば、SPDの議員らはマスク氏による政治介入に強い不快感を示し、マスク氏の影響力を制限するための新たな独占禁止法の制定を求めた。ショルツ首相は会見で、富豪にも言論の自由は認められるが、「それが正しくないことも、良い政治的助言でないこともある」として、マスク氏のAfD支持を一蹴した。
同日夜、ドイツ東部ではクリスマスマーケットを狙った襲撃事件が起き、子供を含む240人近い死傷者が出た。マスク氏は事件を受けて、なおも執拗に「ショルツは即刻辞任だ。無能な愚か者」と投稿している。