『見えない手:中国共産党は世界をどう作り変えるか』(原題はHidden Hand: Exposing How The Chinese Communist Party Is Reshaping The World、飛鳥新社)の中で著者クライブ・ハミルトン氏らは48グループ・クラブについて次のように指摘している。
アンドルー王子の誕生日パーティーに招待
中国の首相だった周恩来の働きかけで英国共産党の秘密党員3人によって創設された。これを基盤に48グループ・クラブは中国共産党の最高指導部との信頼関係を築き、英国における北京の影響力と情報収集の最も強力な手段となった。
48グループ・クラブの名は1954年、英国の実業家48人が中国を訪れたことに由来する。その後、英国の政界、ビジネス界、メディア界、大学のエリートたちの最上層部にまで触手を伸ばし、英国における対中世論、中国との付き合い方を形作る上で決定的な役割を果たしてきた。
ヤン氏が英国の国家安全保障をリスクにさらしていると当時のスエラ・ブラバーマン内相(保守党)が結論付け、入国禁止にしたのは正当かつ妥当と裁判官は判断した。ヤン氏がアンドルー王子に影響を及ぼすことを警戒した英情報機関が情報収集していた。