日本におけるAPI活用の第一人者、ブリスコラの末貞慶太郎社長による講演(筆者撮影)

私たちの日常生活に欠かせなくなったAPI

 現代のデジタル社会において、様々なサービスがシームレスに連携している背景には「API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)」と呼ばれる仕組みがあります。

 APIとは、ソフトウエア同士がやり取りをするための仕組みで、あるソフトが別のソフトの機能やデータを利用するためのルールや窓口のようなものです。

 飲食店のウエブサイトでグーグルの地図を使って店舗の場所を表示する場合、「Google Maps API」を利用することで地図を簡単に表示することができます。

 ネットショップでクレジットカードによる決済機能を提供する際には、決済サービスのAPIを利用して安全で便利な機能が実現するのです。

 旅行アプリやニュースサイトでツイッターやフェイスブックにシェアするボタンを押すと、SNSのAPIを通じて投稿画面が表示される仕組みになっています。

 天気アプリやウエブサイトで最新の天気予報が表示されるのも、天気情報を提供するAPIからデータを取得しているからです。

 APIを分かりやすく例えると、レストランのメニューや店員のようなものと考えていいでしょう。

 お客さんがメニューを見て注文し、店員がその注文をキッチンに伝え、料理を運んでくるように、APIを利用することでソフトは複雑な仕組みを知らなくても他のシステムの便利な機能を簡単に使えるようになります。

 このように、APIは現代のソフト開発に欠かせない仕組みとして広く活用されているのです。

 なぜAPIが重要なのかAPIの重要性を考えてみましょう。