敗軍の将、黙して、カネ集めに必死

 大統領選に負けたハリス氏は11月5日、敗戦を認めた演説でこう語った。

「私は敗北を認める。しかし選挙で動機づけられ、刺激された戦いをやめるつもりはない」

「自由のための戦い、チャンスに向けた戦いはこれで終わりではない。我が国の心に根差す理想を追い求める私の戦いは終わらない」

 女性であること、非白人であること。この「コンクリートの壁」を打ち破って大統領になることはできなかった。

 4年後、再び挑戦するのか。これからの4年間、何をするのか。上院選に再び出馬するのか。

 さもなくばカリフォルニア州知事選に立候補するのか。あるいは法務博士の資格と元検事という肩書があるのだから弁護士になるのか。

 60歳、老けるにはまだ早い。

After US Election Loss, What's Next For Kamala Harris?

 ところが、負けた後もハリス選挙チームは、オンライン上で、「Harris Fight Fund」「Harris Victory Fund」と変名して資金集めに懸命だ。

 文面はまちまちだが、トランプ政権を監視するための資金を提供してくれるよう訴えている。

「私たちの自由を奪うトランプの試みと戦うために50ドル献金を

「これから4年間、トランプの政治を監視するための資金を提供してください」

Harris Victory Fund — Donate via ActBlue

 ハリス陣営は、選挙時には10億ドルもの政治献金を集めていたが、あのカネはどこへ行ってしまったのか。

 事情通によると、ハリス陣営は集まった資金を湯水のように使った。

 特に、オプラ・ウィンフリーを始めとするエンターテイナーやセレブを招いて行った大々的なイベントには莫大なカネを使った。

 その結果、今になって、選挙キャンペーンに関わったスタッフの給料、激戦州の党支部への負担金など払えなくなっているというのだ。

 そしてトランプ氏が仕掛ける報復(当然法廷闘争になるだろうが)に対抗するための裁判費用も準備せねばならない。

Harris raised $1 billion-plus in defeat. She's still sending appeals to donors