住宅価格の高騰が続けば売却してステップアップの住み替えも
【図表2】にあるように、返済期間を長くすると、毎月の返済額は少なくなる。例えば、借入額5000万円、金利1.0%の場合、20年返済だと毎月23万円近くに達するのが、35年にすれば14万円程度に減少する。さらに、50年返済だと10万円台の半ばまで減る。
50年返済の場合、35年返済に比べると毎月3万円以上減るので、それを貯蓄に回せば、3年で126万円になるので、3年ごとに100万円を繰り上げ返済すると、5回・15年後には【図表3】にあるように、当初の予定に比べて5年9カ月の期間短縮になる。返済開始から15年が経過しているので、この時点での残りの返済期間は30年を切ることになる。
さらに、少し頑張って3年ごとに200万円を繰り上げ返済すると、15年後には11年1カ月の期間短縮だから、すでに返済している15年と合わせると26年の返済が済んだことになり、残りの返済期間は24年弱になる。
もっと頑張って300万円ずつ繰り上げ返済すれば、16年4カ月の期間短縮になり、残りの返済期間は20年を切る計算だ。
繰り上げ返済した上で、価格の上昇が続けば、10年、15年後に売却する手もあるだろう。残高が減っているので、売却代金の多くを手元に残すことができ、それを自己資金にして、マイホームのステップアップを実現することも難しくないだろう。とっくに諦めてきた都心近くの高額マンションだって手に入るかもしれない。