「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助氏(撮影:吉田 隆)
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「紀州のドン・ファン」こと和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助氏殺害事件の公判が続いているが、検察側は元妻の須藤早貴被告が覚醒剤を準備し、何らかの方法で野崎氏に摂取させ殺害したと見ている。

 野崎氏が怪死したのが2018年5月24日、そして早貴被告が殺人と覚醒剤取締法違反の容疑で逮捕されたが21年4月28日。この間のおよそ3年間、実は警察がマークしていたのは早貴被告だけではなかった。

 何人もの「愛人」と同時並行で付き合っていた野崎氏だけに、その愛人も捜査線上に上ったのだ。前回記事で触れた「菜々ちゃん」もその一人である。

 そしてもう一人、野崎氏殺害に関わったのではないかと疑われた愛人がいる。それが「真美ちゃん」(仮名)である。この真美ちゃんは、野崎氏が結婚を前提に付き合っていた女性であった。

真美ちゃんにゾッコンだったドン・ファン

 野崎氏が、知人から紹介された真美ちゃんと交際するようになったのは2015年半ばごろ。真美ちゃんは吸い込まれそうな大きな瞳が特徴のスレンダーな美人で、年齢は20代後半だと野崎氏に告げていた。知り合った当時は川崎市内に住んでいたようだ。真美ちゃんは、野崎氏が大好きなグラマータイプではなく、華奢で痩せた女性だったが、野崎氏は彼女にぞっこんだった。

「私は真美ちゃんと結婚するんです。彼女は大手芸能事務所のバーニング所属のタレントさんですからべっぴんさんですよ」

 野崎氏は真美ちゃんと結婚する気マンマンで、周囲にもそう吹聴していたという。

野崎幸助氏と一緒に食事する若い“知人”女性(中央)。記事に登場する「真美ちゃん」や「菜々ちゃん」ではない(写真:Motoo Naka/アフロ)
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