新たに4カ国が加盟

 2024年1月に、イラン、UAE(アラブ首長国連邦)、エチオピア、エジプトが新たに加盟したが、昨年新規加盟国として発表されていたサウジアラビアはまだ加盟していない。ロシアから招待されたにもかかわらず、ムハンマド皇太子は今回のBRICS首脳会議には出席していない。

 アメリカと良好な関係を維持しているサウジアラビアは、反米色が目立つBRICSへの参加をためらっているようだ。

サウジアラビアのムハンマド王子はBRICS首脳会議に招待されていたが参加しなかった。BRICS首脳会議開催中は、サウジを訪問した米国のブリンケン国務長官と会談していた(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
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 アルゼンチンも加わる予定であったが、昨年12月に就任した反共のミレイ大統領は加盟申請を撤回した。

 加盟国が増えると集団としての重み、そして多様性は増すが、分裂の要因もまた増えることになる。

 とりわけガザでイスラエルとハマスの戦闘が続いている状況下で、ハマスを支援するイランの加盟は、拡大BRICSの反米的色彩を濃くする。しかし、一方では、親米的なエジプト、UAEも加わるし、インドのモディ首相はイスラエル寄りである。

 ロシアのウクライナ侵攻に対して、ロシアが一員であるBRICSは制裁を加えたり、厳しく非難したりしていない。中国はロシアと友好関係にあり、南アフリカはロシアと合同軍事演習を行い、インドはロシアから武器を購入するなどしている。