6月19日、プーチン大統領は北朝鮮を訪問。歓迎レセプションで金正恩総書記とワイングラスを合わせた(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
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(国際ジャーナリスト・木村正人)

北朝鮮は南北道路を爆破

[ロンドン発]キーウ・インディペンデント紙(10月15日付)は西側外交筋の話として北朝鮮が兵士1万人をロシアに派遣したと報じた。同日、北朝鮮は南北間をつなぐ道路の北朝鮮側の一部区間を爆破した。こうした中、“同盟”レベルに達したロシアと北朝鮮の軍事協力に懸念が強まっている。

10月15日、北朝鮮は南北を繋ぐ道路の自国側を爆破して破壊、現場には大きな噴煙が上がった(提供:韓国国防省/ロイター/アフロ)
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 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は10月13日の演説で「ロシアとその共犯者がわれわれの能力に適応するのを防ぐため、今すぐにでも行動を起こさなければならない。北朝鮮のような体制とロシアとの同盟関係が深まっている」と強調した。

「もはや単に武器弾薬の提供にとどまらない。北朝鮮から占領軍に兵員を移している。このような状況下では、ウクライナはパートナー諸国との関係をさらに発展させなければならない。前線にはより多くの支援が必要だ」と改めて長距離攻撃の支援と承認を米欧諸国に求めた。

 キーウ・インディペンデント紙に米欧外交筋は「彼らがどのような兵士なのか、どのような役割を担っているのかは不明」と語っている。しかし「死傷者60万人以上」(米国防当局者)に達したロシア軍は北朝鮮に援軍を仰がなければならないほど追い込まれているのかもしれない。